ゴキブログ一覧
2022 .3.31
コーヒーノキ開花
Coffea arabicae ‘Typica’ flowering
父島で採集したコーヒーの種から育てた木が開花しました.
2019年に発芽した木なのでちょうど3年になります.
そこで,情報収集したら何気に使っていた「コーヒーの木」が実は「コーヒーノキ」が和名で, コーヒーノキ属Coffeaの1種だったんですね.
「コーヒー」は商品名で木は全く別の学名だと思っていました.
そこで父島の種を調べるとCoffea arabicae ‘Typica’(アラビカ種のティピカという品種)ではないかとなりました.
「コーヒー」が学名,全く知りませんでした.
コーヒーを育てなければ多分一生知らなかったでしょう.
喫茶店で目にするブルーマウンテンやモカもアラビカ種の一品種だそうですが,ブルーマウンテンは「ブルーマウンテン山脈」の標高800~1,200mの特定エリアで生産された物しかその名前を付けることができないそうです.
そのため輸入量が少なく国内での「ブルーマウンテン」販売量は,正規輸入量の3倍(Wikipedia)という,どこかのアサリ状態になっているそうです.
で,花が咲けば受粉の手伝いをしなくても実がなるようです.
熟した実は生で食べられるそうなのでもし実ればまたお伝えします.
ただ,果実が成熟するまで9か月を要するそうなので12月頃でしょうか.
お楽しみに.
2022 .3.30
キスジゴキブリ1♀死亡
Symploce striata striata one male adult died
早くも1匹死亡してしまった.
Symploce属ってなんでこんなに難しいのだろうか.
何かあるはずだが分からない.
残る1匹も産む気配なし.
むむむむむむむ.....
2022 .3.29
Eurycotis floridana床替え
Cleaning of the breeding case of the Eurycotis floridana
半年放置の結果.
でも餌と水は無くなれば追加しています.
新しいケースを用意してザラ~と移します.
動きはこんな感じでノソノソ歩きます.
シェルターも新しいものも混ぜて綺麗になりました.
本種のコモンネームを調べたら結構ある.
skunk cockroach
Florida stinkroach
stinking cockroach
stinkroach
Florida cockroach
Florida woods roach
palmettobug
総合すると,フロリダのヤシの木に生息する臭いゴキブリ となる
フロリダをgoogle地図で見ると,いたるところにヤシが生えています.
夜,根本や葉の付け根など探すといるのでしょうか?
楽しそうですね.
2022 .3.28
モリチャバネゴキブリ産卵
Egg laying of Blattella nipponica
プリンカップで飼育中のモリチャバネゴキブリ.
ちょうどペアとなった.
しかも良さそうな卵鞘を付けた.
2022 .3.25
Thorax porcellanaとダニ
Thorax porcellana and Mites
2日続けてダニです.
実はT. porcellanaにも湧いていたのだ.
「湧く」とかいう非科学的言葉はあまり使わないようにしているのだが,このダニに限っては本当に「湧く」が適していると思うほどに突然湧き出る.
湧く虫として昔習ったのは「ウジ」あとはウナギ?泥から湧く.
ネットで調べると現代はコクゾウムシ,コクヌスト,コメノゴミムシダマシ,ノコギリヒラタムシ,コナナガシンクイ,ノシメマダラメイガと結構出てくるがすべて食品害虫.
私の中では湧くというより「発生」する虫なのだが,こいつだけはやはり湧くだ.
写真では分からない
ケースの中をそっと見ると目につかないが,息を吹きかけるとこの状態.
しかし,ゴキブリ本体には登ってこないのがまだ救われるところ.
これからこのダニだらけの容器からゴキブリだけを取り出し,新しい容器に移植する.
ただし,あまりにも多いので以下のようにガムテープで捕獲駆除をしてから行います.
この時の注意は,ガムテープにも自分から登ってきますが指にも登る.
気が付かないと新しい容器に自分で移してしまうので,こまめに手も確認しながら実施.
面白いように取れます.
そして,徘徊するダニがいなくなってからゴキブリを1匹ずつ移します.
シェルターはゴキブリを落としてから熱湯容器で殺虫.
飼育ケーズ底面にもダニが多いので,ゴキブリが多く残っているタッパーを新容器に移し再開.
幼虫.
移し終えました.
幼虫は全部で54匹.
成虫は3ペアいました.
うまくいったかは1~2か月後に発生なければ〇.
この作業は大変疲れます.
2022 .3.24
ダニの発生源
Source of mites
カザリケルリゴキブリEucorydia forceps?の飼育の容器.
以前よりダニが発生しており,ゴキブリが成虫になる前に駆除を完了せねばとやっとの思いで先週交換しました.
左からダニフリー容器(これから虫体を入れる新しい飼育容器)
幼虫がダニ付か確認する容器
ダニ入り現在の飼育容器
熱湯容器(ダニが付着した飼育資材を入れて殺虫する.間違えて入れるとゴキブリも殺虫される)
ダニ付いてないか確認した幼虫.
ところが,その後何気に外から中を見ていたら...
「ん?」
いるじゃん.
間違えて1匹くらい混入させて再発はほかのケージで嫌というほど経験しているが早すぎる.
原因を調べると,朽木マット保管容器にいた~.
というわけで冷凍殺虫.
-35℃で2日間冷凍.
レンジでチンも良いのだが,マットの品質が悪くなりそうなことと量が多いのでこの方法を選択しました.
しかし,この容器に入ったマットは別の種の飼育に使っていたかもしれない.
ホントこのダニとは長い付き合いになってしまった.
2022 .3.23
ワモンゴキブリ単為生殖孵化幼虫
Periplaneta americana parthenogenetic first instar
13代目になります.
何度も書いていますが,単為発生幼虫はこの様に水分のある環境に入れておかないと死亡率が高くなります.
卵鞘ごと幼虫を水苔容器に落とすと,1週間以上この中にとどまっています.
たまに外に走り出す個体もいますが,多くは戻れず外で乾燥します.
1齢といえども他の個体を意識し,触角により距離を保っています.
良く観察すると,様々な現象が観察できて面白いですね.
2022 .3.22
Therea regularis床替え
Cleaning of the breeding case of the Therea regularis
一斉に産卵し,命尽きた成虫.
オレンジの水玉も色あせてしまいましたが,あせる前の色は,産卵した卵鞘に引き継がれているかのように生命感あふれています.
成長のズレか孵化のズレで数匹の幼虫がいますがほとんど卵鞘.
これが孵化はじめると,篩は使えなくなるので孵化前に床は変えます.
新しいヤシガラを入れわずかな幼虫と卵鞘を混ぜ込み終了.
卵鞘は保険としてプラカップにヤシガラを混ぜて保管しておきます.
2022 .3.18
マデイラタワー
Madeira tower
2021 .1.28のブログに本タワーの最高記録を掲載しているが,現状は全然追いつけていない.
当時の記録.
現在.
あの時そのまま保存しておけばよかったと後悔している.
壊れないように保存できていれば,下手な宝石よりも価値が出ていたと確信している.
しかし,作られる工程が分からないと,運に任すだけで実現しそうにないですね.
毎日観察して,出来る仕組みでも解明するか.
マデラーとマデイラの相違に関しては 2021 .1.28のブログに書いてあるので見てください.
2022 .3.17
ルリゴキブリ床替え
Cleaning of the breeding case of the Eucorydia yasumatsui
恐ろしく長い間掃除していなかった.
もしかしたら4年間一度もしていないかもしれない.
セットした日の記録しかない.
4年間しないとこうなる映像.
丸い粒は糞.
クヌギマットは全て食べられ,糞のマットになっている.
篩で糞を落とし,脱皮殻や死骸は仕方なく幼虫と一緒に新ケースに戻す.
今まで2ケースあったが,3ケースに増えてしまった.
しかし,オオクロのように全滅するより全然ましだ.
2022 .3.16
Polyphaga saussureiにダニがいた
Mite infestation
ダニ除去卵鞘飼育ケース内にダニがいた.
数の多さとぱっと見ケナガコナダニだろうと思ったが,よくよく見ると卵鞘にたかっている.
これはやられた.
ただ,幼虫はまだ小さいのでさすがに寄生していないだろうと思い確認すると….
いるー~=~.
数はさすがに2~3匹なので取ろうとしたが,幼虫が小さすぎ断念.
本種のダニフリー化は今の中齢幼虫が卵鞘を産んだタイミングから仕切りなおさなくては行けなくなった.
ショック~.
2022 .3.15
オオクロゴキブリ2度目の終了
End of second breeding of the Periplaneta banksi
異変に気付いて4か月.
ついに幼虫1匹だけとなり,累代不能となりました.
死亡したばかりの♀幼虫と重量のある卵鞘.
保管するため殺菌すると,浮いている.
諦めムード立ち込めたがやらずに結果は出ない.
♀は標本にしたが,クロゴキブローチによく似ているのでツーショット.
2022 .3.14
アオダイショウの成長記録
Snake growth record
アオダイショウが脱皮しました.
餌食って排出するまで1週間くらいです.
今までは,付箋に記録していたのですが,ケースから脱落して紛失する可能性があるので用紙を作りました.
付箋で始めたときは,こんなにたくさん記録することがないと思っていましたが,取ると成長が見えてあとでいろいろ考察できるので便利です.
2022 .3.11
植物の越冬
Overwintering of plants
だいぶ暖かくなってきました.
啓蟄も過ぎ,生き物たちが活動を始めています.
こちらの生き物は,ほとんどが室内で冬越ししているのですが,植物は置き場がないので外で過ごしている種もあります.
例年だと,特段ダメージないまま春を迎えるのですが,今年は寒かったのでしょう.
ハカラメ軍団が枯れました.
一本長いのは錦蝶(デラゴネンシス)これは復活しそうですがよれよれです.
昨年のこの時期は花が咲いていたのですが.
ガジュマルも葉の黄変が多いように思います.
タコノキも何とか耐えた感じで下の葉や先端が生気をなくしています.
ナンバンサイカチ.
発芽率低いので入手が大変です.
幹は緑なので何とか芽を出してほしいところですが.
ミカン類.
こちらは,もともと本州の株なので大丈夫そうです.
熱帯種は小さな鉢での越冬は厳しいですね.
大きくするか,小さいなら室内置きにしないとだめですね.
ただ,いったん外に出したものを室内に入れるとクロバネキノコバエ,下手するのノミバエがですのでうちでは一方通行です.
2022 .3.10
Thyrsocera spectabilis成虫
Thyrsocera spectabilis adult
やっと成虫になりました.
動きは素早いです.
幼虫.
こちらも綺麗です.
1匹脱皮失敗かケース下に落ちていました.
終齢幼虫に見えますが,これは復活しそうにありません.
残念.
2022 .3.9
標本作成と炎症
Specimen preparation and inflammation
以前,標本にしたインディアンオーナメンタルPoecilotheria regalis.
私的には良く出来たと思っている.
冷蔵庫に入れっぱなしでいつも腐らせたりするので早々に製作開始.
まずは腹部を解剖用ハサミで腹面から切開し,内臓を摘出する.
かなりの量が出てくる.
卵があったのかもしれない.
わずかに異臭がするが腐りによるものと違う.
筋肉のようなものも,量が多いのハサミで切りながら切除する.
ほぼ皮だけになりました.
次に脱脂綿を小さく丸めて詰め込んでいきます.
今一つの膨らみ方ですが,
腹部横が割けてしまったのでこれで完成とします.
毛が大分抜けて,自然の毛並みがなくなってしまいましたが,これ以上やるとズタズタになりそうなのでやめ.
後は乾燥したらどうなるか.
で,この後が大変でした.
ハサミやピンセットを片付けているあたりから手が痒い.
じわじわ全体が痒い!!!!!
良く生きている個体は刺激すると毛を飛ばして,それを吸い込むと大変な目に合うと聞いていたが,死虫であれば平気だろうと素手で作業したがそれがいけなかったようだ.
ジンジン痒くなる.
顕微鏡で手を見たが毛らしいものは刺さっていない.
とりあえず流水で冷やすと大分収まるが温まると痒い.
事務所にはかゆみ止めなどないのだが,古いタイガーバームがあったので塗りたくり,様子見るが改善されたようなされないような.
そのうちに,腕に発疹が単発でポチポチ出てきた.
これがまた痒い.
仕方なく薬局に急行.
店員に昆虫の毒による炎症に効くものが欲しいと説明しても,この寒い時期に作業服のおっちゃんが何言ってんだか.
みたいな感じで,どこが痒いのですか?
で,手のひらを見せても腫れていませんよ.
と言われ,
なるたけ条件に合いそうなものとしてPVA配合というのを購入.
帰ってすぐに塗り1時間ほどで気にならないレベルまで収まりました.
いろいろやったので,何が効果あったのかわかりませんが,とりあえず今夜はゆっくり寝れそうです.
いやいや,タランチュラを触るときは手袋をして触りましょう.
良い勉強になりました.
2022 .3.8
キスジゴキブリ産卵準備
Preparation of Symploce striata striata egg-laying
ここ数年以上Symploce属の産卵が成功していないので,手元で管理できるよう容器を変更しました.
コバエシャッタータイニーというサイズです.
卵鞘が乾燥で死なないように,乾燥防止容器です.
ただ,通気が悪くなるのでこれが良いかは分かりません.
頻繁に見てその都度変更したいと思います.
♂.
無事ですね.
翅バカ程度では死なないのですが,翅バカになる要因が個体にあると短命な場合があります.
♀.
早く卵鞘を付けている姿を見たいものです.
2022 .3.7
メキシカンレッドニー死す
Brachypelma hamorii dies
2008年にT中さんから頂いたときの仔グモ.
こんなに大きく育っていたのですが,週末死亡していました.
少し前から動きが緩慢に見えましたが,調子悪かったのでしょうか.
14年間生きてくれました.
ネットでは10年とあるので,長生きしたほうでしょう.
いろいろな思いが交錯し少し悲しくなりました.
こうするとまだ生きているようですが.
これでクモ類は室内に生息しているアダンソンハエトリだけになってしまいました.
クモも大好きですが,ゴキブリに専念することにします.
この個体は,時間あるときに標本にしたいと思います.
P.S.:B. smithiとしてきましたが現在はB. hamoriiだそうです.
2022 .3.4
ヨウランゴキブリ孵化幼虫
Hatching nymphs of Shelfordina orchidae
茶色の小豆状が卵鞘.
白い幼虫が孵化直後の幼虫.
薄茶色は別の卵鞘から産まれた初齢幼虫.
水苔に集中して産卵するので,この中は初齢幼虫だらけとなっている.
卵鞘内の卵とほぼ同サイズ.
2022 .3.3
キスジゴキブリ♂
Symploce striata striata male
カップ飼育のキスジゴキブリ幼虫3匹目羽化.
翅バカになったがそのおかげで腹端部が上から丸見え.
そこには髭のようなニョロが見えるではないか.
裏から見るとあの独特の髭のような尾突起がある.
\(^o^)/.
まさかの大逆転♂.
次はこの2匹と交尾をすること.
こればかりは現行犯で見かけないと確認できないが,翅バカは交尾に支障ないと思うので頑張ってもらいたい.
この先の飼育方法だが,このカップでよいのか?
もう少し工夫するか?
急ぎ考えたいと思います.
2022 .3.2
ホラアナゴキブリ減った
The number of Nocticola uenoi uenoi has decreased.
多分2年以上床替えしていない.
先日,研究用に分譲したのだがその際い,かなり少ないことに気が付いた.
土中の空間も朽ちて埋もれており,土も栄養なくなってきているのだろう.
まず移すケースの準備.
こんな感じでケース底に空間ができるように板を敷く.
土をかぶせる.
この時,地表から土中の空間につながる通路を確保する.
そして,この写真では見えないがトビムシを入れる.
出来れば,セットしてから1週間以上はゴキブリを入れずに放置するとカビなどが一旦出て落ち着く.
そして虫体移し.
幼虫.
成虫.
中プラケ2個に分けているのだが,1個目からは2匹しか回収できなかった.
もう1個は6匹!
これはやばい
古いケースは,卵鞘の孵化期間も考え,1か月は定期的に確認するため維持し少しでも多くの虫体を回収できるようにする.
2022 .3.1
ウルシゴキブリ床替え
Cleaning of the breeding case of the Periplaneta japanna
Periplaneta属の管理は,変死が続いたこともありダニの人為感染も重要だが,こちらは死滅するので現在最も注意して作業するようにしている.
健康体だと成長も早く,すぐに汚れるので掃除の間隔はクロゴキブリより早くなる.
シェルターを除去するとその下はこの状態.
野外では,様々な分解者が分解してくれる環境で生活しているのだからこれでは健康に良いわけない.
成虫.
漆黒色なのですが,翅は透明なので下が透けると茶色が浮かんで見えます.
色的には漆黒ではなく漆黒褐色とでも言うのでしょうか.
幼虫.
真っ黒?.
気を抜くとこうなる.
慌てると見失うので,ゆっくり観察して回収する.
終了です.